宮嶋俊一著『宗教学15講 ― これだけは知っておきたい宗教と宗教学の基本』

比較文明学会の皆さま

宮嶋俊一会員の著書が出版されましたので、お知らせします。

『宗教学15講 ― これだけは知っておきたい宗教と宗教学の基本』(北海道大学出版会, 2026年)

ISBN:978-4-8329-6910-0

定価:3,080円(本体価格2,800円+税)
判型:A5 並製
頁数:230

●本書の特徴
宗教とは何か、宗教は死後世界をどのようなものと考えてきたのか、宗教は性差別やカルト問題とどう関わっているのかなどの、宗教についての15のトピックをわかりやすく解説。古典的な理論から現代的な課題まで網羅的に扱い、大学レベルの教養が身につく宗教学入門書の決定版。

[ここがポイント]
◆ 各章末に「まとめとコメント」があり予習・復習に便利
◆ 15章5部構成で大学の教科書として使いやすい
◆ 単独著者による一貫性のある記述

【目次】

●目次
はじめに

〔宗教について考えるための基本〕
1 宗教について考えるとはどういうことなのか?:宗教学とは何か
 規範ではなく事実として
 他者理解の学として
 人間の営みとして
 宗教学の諸分野
 狭義の宗教学
 宗教学の歴史
 宗教学成立の背景
 宗教学の意義
 宗教学という名称
 まとめとコメント

2 宗教はどのようなものと考えられてきたか?:出発点としての宗教定義
 心のよりどころ
 宗教の思想的要素
 究極的関心
 「見えない宗教」論
 行為という要素
 集団という要素
 デュルケムの定義
 「聖なる」という要素
 まとめとコメント

3 宗教はどのように生まれたのか?:宗教起源論
 考古学的アプローチ
 世界各地の岩絵
 呪術と宗教
 フレイザーの呪術論
 合理性とは何か
 人類学的・民族学的アプローチ
 タイラーのアニミズム論
 マレットのプレ・アニミズム論
 シュミットの原始一神教説
 進化生物学的アプローチ
 まとめとコメント

〔宗教の思想〕
4 宗教は死後世界をどのようなものと考えてきたのか?:諸宗教の死生観
 日本神話
 古代インド
 仏教
 旧約聖書
 新約聖書
 イスラーム
 民族宗教と三大宗教の違い
 まとめとコメント

5 宗教はいかにして悩みに向き合ってきたのか?:神義論
 「悩み」と「苦しみ」
 仏教やキリスト教は悩みといかに向き合ってきたのか
 ウェーバーの神義論
 試練としての苦しみ
 儒教の神義論
 苦難の神義論・幸福の神義論
 宗教の役割とは
 まとめとコメント

6 なぜ世界の神話には似た話が出てくるのか?:神話と神話論
 神話と宗教
 「神話」は他のジャンルの物語とはどう違うか
 神話学
 創世神話
 なぜ世界各地の神話に「洪水神話」が含まれているのか
 英雄神話
 まとめとコメント

〔宗教の心理と行動〕
7 信仰心はどう説明されてきたか?:宗教心理学
 岸本英夫の「信仰体制」
 ジェイムズとスターバックの回心研究
 河合隼雄の宗教論
 霊感商法
 グロックの剝奪理論
 ロフランド=スターク・モデル
 「信仰のない宗教」と「宗教のない信仰」
 日本人の宗教性
 「日本人無宗教説」を相対化する
 まとめとコメント

8 宗教的な行為(儀礼)とはどのようなものなのか?:宗教社会学・宗教人類学
 消極的儀礼と積極的儀礼
 加入儀礼(イニシエーション)
 ファン・へネップの通過儀礼論
 過渡期の発見
 エルツの二次埋葬論
 ベルの儀礼概念批判
 行為遂行的な儀礼
 まとめとコメント

9 巡礼とは何か?:諸宗教現象の比較研究
 イスラームのメッカ大巡礼
 サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼
 ルルド巡礼
 四国遍路(四国八十八箇所巡礼)
 巡礼路の直線と円環
 聖地論
 ターナーのコミュニタス論
 まとめとコメント

〔宗教の歴史と展開〕
10 宗教はどのように成立したのか? 諸宗教の基礎知識(1):仏教とイスラーム
 仏教
 ブッダの生涯
 仏典の編纂
 バラモン教
 仏教の展開
 大乗仏教
 インドにおける仏教の衰退
 イスラーム
 イスラームとは
 クルアーンとは
 イスラームの思想と行為
 ムハンマドの生涯とイスラームの成立
 ハディースとシャリーア
 シーア派の成立
 まとめとコメント

11 宗教はどのように成立したのか? 諸宗教の基礎知識(2):キリスト教
 旧約聖書と新約聖書
 ユダヤ教から継承したこと
 ユダヤ教から継承しなかったこと
 イエスの生きた時代
 ユダヤ教からキリスト教へ
 原始教団の成立
 パウロの伝道とその後
 迫害から国教化へ
 ローマ・カトリック教会と東方正教会の分裂
 東方正教会
 宗教改革
 まとめとコメント

12 諸宗教はどのように展開してきたのか?:教団論
 創唱
 組織化
 改革
 ウェーバーとトレルチのチャーチ・セクト論
 トレルチのチャーチ・セクト論
 ウェーバーによる支配の諸類型
 ウェーバーのカリスマ論
 宗教的職能者の類型
 まとめとコメント

〔宗教と現代社会〕
13 「宗教ではないがスピリチュアルである」とはどういうことか?:スピリチュアリティとスピリチュアルケア
 宗教とスピリチュアリティ
 宗教の私事化・個人化
 宗教本質論として
 「スピリチュアリティ」という言葉の使われ方
 人間志向的/超越志向的スピリチュアリティ
 日本における宗教(性)とスピリチュアリティ
 まとめとコメント

14 宗教は現代社会でどのような問題と関わっているのか?:性差別とカルト問題
 宗教学の「価値中立性」
 宗教とジェンダー
 宗教伝統の再考
 ヴェール問題をどう考えるか
 カルト研究
 宗教研究者に求められる姿勢
 まとめとコメント

15 あらためて宗教とはなんだろうか?:宗教概念批判をめぐって
 「○○は宗教か」問題
 典礼問題
 裁判における「○○は宗教か」問題
 宗教概念の「原型」としてのキリスト教
 ポストコロニアルの宗教研究
 これからの宗教学
 まとめとコメント

おわりに
人名索引
事項索引