新刊 Cross-Cultural Ezra Pound/Edited by John Gery, Walter Baumann, and David McKnight

 
Cross-Cultural Ezra Pound
       Edited by John Gery, Walter Baumann, and David McKnight

紹介
 エズラ・パウンド(アメリカ詩人)の作品と生涯についての近年の研究は、すべての芸術に関心を寄せ国家や民族を超えたその特質とともに、詩のみならず、批評的考察、翻訳論、書簡ならびに国や文化を横断する芸術的協働において、20世紀における突出したパイオニア的モダニストとしての彼の世界的な評価にさらなる注目を促すものである。本書は、異なる8か国の執筆者による14篇の論文から成る。それらのテーマは、1900年代初めのフィラデルフィアでの若き詩人としての時代から、代表作『詩篇』(The Cantos)をはじめ多くの作品を生み出した時期を経て晩年に至るまで多岐にわたり、パウンドの評価についての新しい展望とともに彼の詩学について新解釈を提供している。
 なお、第二章「パウンドの比較文化的詩学」(Pound’s Cross-Cultural Poetics)において、喜多会員が「パウンドのヴォーティシズム論とH.D. の『オレイアス』」(Pound’s Vorticist Theory and H.D.’s “Oread”)と題し、イマジズムの詩人として知られるH.D. の短詩「オレイアス」に葛飾北斎が与えた影響について検証し、パウンドのヴォーティシズム論と視覚芸術との密接な関係について論じている。(Clemson University Press HPに基づく抄訳)

出版社:Clemson University Press
発売日:2021/6
言語:英語
頁数:256ページ
ISBN:978-1-949979-80-0