重久俊夫著『天皇制と王権思想 ――もう一つの憲法思想史』(晃洋書房)
比較文明学会会員各位
重久俊夫会員の著書が出版されましたので、お知らせいたします。
重久俊夫著『天皇制と王権思想 ――もう一つの憲法思想史』晃洋書房、2023年10月。
(著者による紹介文)
天皇をめぐる王権思想を、古代・中世から二つの近代憲法の時代まで、各時代の知的エリートの思索をふまえて復元します。そこから浮かび上がるのは、驚くほど知的で多様な、論理と神話の共演です。「戦後憲法学」も国粋主義も、イデオロギー的偏見のために、この豊穣さを見失っていました。「民族(家族)国家思想」「天皇機関説」「立憲君主制」「国民主権」の真意は何だったのでしょうか。
(目次)
第一部 文明としての天皇制
第一章 天皇の歴史を語り直す(前近代)――古代・中世の王権と王権思想
第二章 王権思想史(一)――汎神論の誘惑
第二部 近代化の中の天皇制
第三章 天皇の歴史を語り直す(近代)――維新革命と立憲君主制
第四章 王権思想史(二)――憲法学者穂積八束の国家観
第五章 王権思想史(三)――穂積憲法学と美濃部憲法学
第六章 王権思想史(四)――憲法学者上杉慎吉の国家観
第三部 天皇制と憲法革命
第七章 天皇の歴史を語り直す(現代)――「日本国憲法」の誕生
第八章 王権思想史(五)――戦後の美濃部憲法学
出版社 晃洋書房
発行日 2023年10月10日
言語 日本語
ISBN978-4-7710-3775-5
289頁