第114回研究例会のお知らせ

会員各位

比較文明学会第114回研究例会を以下の要領で開催します。

多くの皆様のご参加をお待ちしています。

*******比較文明学会第114回研究例会*******

日時:2022年3月19日(土)14時〜16時30分

開催形式:Zoomを使ったリモート会議形式での開催

講演者:小林雅博(神奈川工科大学、東京基督教大学非常勤講師)

演題:人新世の自然哲学

講演要旨:

 2022年現在、私たちの文明を取り囲むものとしての自然は、人新世という新しい地質学的時代を迎えようとしている。人新世という新しい時代において、人類が安定的に生を持続させることには困難が伴う。近代以降の人間の諸活動によって大量の二酸化炭素が排出され、それによって地球という惑星の平均気温と海面は上昇の一途をたどっている。私たちが現在、「気候変動」という言葉とともに知覚しているこの自然現象は、人新世の時代においては常態となる可能性が高い。これに伴い、この惑星と私たちの文明は、豪雨、洪水、食料不足、居住可能域の縮減、そして新しい感染症の発生可能性といった様々な重層的危機に直面することになるであろう。このように、気候変動に基礎づけられた人新世的自然を目の前にして、私たちの同時代に生きる思想家たちは、どのような自然哲学を練り上げているのか。本発表では、イアン・ハミルトン・グラントおよびティモシー・モートンの自然哲学を参照することで、現代文明における自然解釈の変容過程を検討していく。

講演者の簡単なプロフィール及び研究領域:

立教大学文学研究科比較文明学専攻博士課程後期課程満期退学

現在、神奈川工科大学、東京基督教大学非常勤講師。

研究領域…20世紀ユダヤ・ドイツ思想、哲学。

申し込み先

参加希望者は、下記アドレス宛にメールをお送りください。

比較文明学会事務局

hbm*tamacc.chuo-u.ac.jp (*は@に読み替えてください。)

                                              以上

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