学会の紹介

 比較文明学は、21世紀を迎えた今日、まさに必要とされている新たな学問分野です。われわれ人類は、さまざまな価値観や生活様式を持ちながら、これからも一つの地球上において互いに生きていかねばなりません。それゆえいかなる文明も、自らの排他的絶対性を主張することはできません。むしろ、この地球上に形成された多様な文明の独自な価値をそれぞれ認識しつつ、その比較研究を通して、その間に相互理解の橋を架けることが望まれています。比較文明学はこうしたさまざまな文明の比較研究を推進し、それらの相互の関係を明らかにし、これからの地球社会の調和ある発展に寄与しようとするものです。
 1961年、アーノルド・トインビー、アルフレッド・クローバーらが国際比較文明学会を創設しましたが、日本の比較文明学会は、文明論研究会を母体とし、どこまでも挑戦的に、そして創造的に新たな地の領域を開拓しようと1983年に創設されました。その発足にあたって以下の5つの設立主旨が提言されました。

   1総合的な学的認識
   2超領域的な知的営為
   3創造的精神
   4地球文明的視座に立つ理論的実践
   5開かれた学会

 この学会創設時の精神は今日に至るまで継承され、さらなる展開を見せております。

 比較文明学会は多くの可能性を含む比較文明学を基盤に、さまざまな見方や考え方が活発に提出される生き生きした知の生産現場となっています。独自のフィールドを持つ研究者のみならず一般市民が、既成の価値観にとらわれることなく、自由な精神で互いに切磋琢磨しつつ、これからの文明のありようについて新たな提言を積極的に行っております。

■第 11 期役員(2014 年 10 月 11 日~第 35 回大会の前日まで)

○名誉会長  伊東俊太郎

○顧問  上田正昭、梅原猛

○名誉理事   石毛直道、川窪啓資、小林多加士、杉田繁治、染谷臣道、堤彪、服部英二、吉澤五郎

○会長     松本亮三

○副会長  阿部珠理 、中牧弘允 (関西支部長兼務)

○理事  赤坂信(研究企画委員長)、榎本のぞみ(広報委員長) 、汪義翔、小倉紀蔵、加藤久典(国際委員長)、金子晋右、鎌田東二(特別プロジェクト担当)、川勝平太、鬼頭宏、小林道憲、佐々木一也、島薗進、立木教夫、原田憲一、服部研二(九州支部担当)、保坂俊司、村瀬智、安田喜憲、山下範久(編集委員長)、横山玲子(総務)

○監事  犬飼孝夫、中川久嗣

○幹事  井上さつき、梅原宏司、小西暁和、池田年穂 、池谷和信、島田竜登、田中哲也、奈良修一、ベネシュ・オレグ、三浦伸夫、宮嶋俊一

○選挙管理委員長  宮嶋俊一

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です