比較文明学会第31回大会プログラム

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大会趣旨

 本年秋に、第31回比較文明学会大会を東海大学代々木キャンパスにおいて開催するはこびとなりました。今大会は、比較文明学会設立30周年を記念する大会となります。比較文明学会のこれまでの歩みを振り返ると同時に、あらためて文明の未来について、さまざまな視点から論じていただける大会にしたいと思っております。

 今大会のテーマは、「調和と文明」といたしました。異なった価値観をもつ多くの人類集団が地球上で共に暮らして行くためには、互いの価値観を尊重した上で、人類に通底する共通性を生かしながら、互いに調和を保つ努力をすることが大切であると言えます。また、人類も自然の一部であると考えた時、人類の生活とそれをとりまく自然環境との間にも調和は必要不可欠です。「調和」ということばは、全体がほどよくつりあって矛盾や衝突がなくまとまっていること、を意味しています。言い換えれば、調和とは、そもそもさまざまなモノやコトが「在る」ことを前提としていると言うことができると思います。したがって、それらのうちの何れかを「無くす」という方法では、調和のとれた世界を実現することはできない、と考えなければなりません。あらゆるモノ・コトの存在を尊重しながら、調和のとれた世界を実現するには、どうすれば良いのでしょうか。答えはひとつではないと思います。第31回比較文明学会大会で、考えられる、あるいは考えなければならない、いくつもの答えについて討議していきたく存じます。

日時:2013年10月26日(土)~27日(日)

会場:東海大学代々木キャンパス(東京都渋谷区富ヶ谷2-28-4)

実行委員長:横山玲子(東海大学)

プログラム

【第1日 2013年10月26日(土)】

9:30 受付開始(5階ホール)

10:00~12:00 役員会

13:00~15:00 公開シンポジウム1「調和と文明——比較文明学の使命」(講堂)

 コーディネータ:横山玲子(東海大学)

 パネリスト:伊東俊太郎(東京大学名誉教授)、吉澤五郎(麗澤大学客員教授)、染谷臣道(麗澤大学客員教授)、松本亮三(東海大学)

15:00~17:00 公開シンポジウム2「調和と文明——人類の未来」(講堂)

 コーディネータ:松本亮三(東海大学)

 パネリスト:横山玲子(東海大学)、加藤久典(大阪物療大学)、小川早百合(聖心女子大学)、犬飼孝夫(麗澤大学)

17:00~18:00全体討論(講堂)

 コメンテーター:服部英二(麗澤大学客員教授)

18:00~18:30総会(講堂)

18:30~20:30懇親会 会場:Y-Café(2階) 会費:一般会員6,000円、学生会員3,000円

【第2日 2013年10月27日(日)】

9:30 受付開始(4階ホール)

10:00~12:00 会員による個人研究発表:第1部会(4408教室)、第2部会(4413教室)

13:00~16:00 会員による個人研究発表:第3部会(4408教室)、第4部会(4413教室)

16:00~17:00全体討論(4408教室)

会員による個人研究発表

第1部会(4408教室)10:00~12:00

座長:村瀬智(大手前大学)

木下順平(立教大学・院)「喫茶文化の記号学的解釈とその風土性——『文明と調和』に向けて」

犬塚潤一郎(実践女子大学)「調和のかたちと世界の再生——産業社会の風景論的考察」

杉本隆成(東京大学名誉教授)「地域開発・防災策と環境および景観の保全策との調和に対する姿勢」

赤坂信(千葉大学)「ユネスコが提唱するHUL(Historic Urban Landscape)保全問題をめぐって

——現代の都市文明としての風景は誰のものか」

第2部会(4413教室)10:00~12:00

座長:中牧弘允(吹田市立博物館館長)

秋丸知貴「科学・技術・芸術——概念史的観点による近代化についての一考察」

中村朋子(東海大学・非常勤講師)

「知の展開からみる美の問題——アルブレヒト・デューラー『人体均衡論四書』をめぐって」

林正博(東京都市大学)「技術的同時代性とコンピュータ」

斉藤沙綾(東海大学・院)「即位儀礼にみられる王権——古典期マヤ文明を中心に」

第3部会(4408教室)13:00~16:00

座長:横山玲子(東海大学)

星野克美(多摩大学名誉教授)

「自然共生・社会共生の精神文化——工業文明崩壊後の未来文明構想のために」

濱田陽(帝京大学)「日本文明の調和と開放——共有文化象徴(十二支動物)にみる」

森岡真由(東海大学・院)「神観念に対する比較文明的考察——古代マヤ・キチェ族とキリスト教の信仰を例に」

武井優薫(東海大学・院)「『個』をこえて——マヤ系先住民の共生するたましい」

染谷臣道(麗澤大学客員教授)「西洋文明に席巻されたアジアをアジア文明が救う」

第4部会(4413教室)13:00~16:00

座長:浅野清彦(東海大学)

鷹取勇希(東海大学・院)「ヘゲモニー論からみた英語文化支配の構造」

奈良修一(公益財団法人 中村元東方研究所)「東南アジアの『インド化』を巡って——比較文明学の立場から」

石塚正英(東京電機大学)「伝播する文化の諸問題——朝鮮半島と日本列島の菩薩半跏思惟像」

梅原宏司(立教大学・非常勤講師)「現代日本のエスニック・マイノリティに関する文化政策について」

宮嶋俊一(東京外国語大学・非常勤講師)「水俣から福島へ——環境破壊と近代文明批判」

全体討論(4408教室)16:00~17:00

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