『沖ノ島から文明を考える講演とシンポジウム』プログラム

沖ノ島から文明を考える 講 演 と シ ン ホ? シ? ウ ム

平成18年9月30日(土) 午後1:00

アクシス玄海(宗像大社横)

シンポシジウム「沖ノ島から文明を考える」の開催にあたって

川勝 守 服部研二

2004年の秋に、北九州市立大学において比較文明学会の全国大会か?開かれた折、宗像大社の「みあれ祭」の見学を行ないました。それか?契機となって、会員の中から、かねてよりユニークな祭祀遺跡として名高い「沖ノ島」と、その周辺に焦点を当てて議論してみてはと?うた?ろうかという意見か?出てきました。そこて?、比較文明学会九州支部におきまして、今回のシンホ?シ?ウムを企画する運ひ?となった次第て?す。この地域については、これまて?にも多くのシンホ?シ?ウムや議論か?行なわれていることと思いますか?、重要な地域て?あれは?あるほと?、多様な視点からの考察か?必要かつ有効て?あろうと思われます。今回、私たちは、比較文明学的な視点を基盤としなか?ら、議論を展開したいと考えています。

沖ノ島の祭祀遺跡は、玄界灘に浮かふ?孤島という、その遺跡の立地状況からしてすて?に注目すへ?きものて?すか?、さらにまた、「海の正倉院」と呼は?れるほと?の膨大かつ貴重な遺物をもたらしています。これらの事実に加えて、この島て?確認された祭祀のあり方の変遷は、日本の古代祭祀の諸局面はもちろんのこと、古代の国際交流や日本文明の形成についても示唆を与えています。あるいはまた、玄界灘とその周辺は、豊かな漁場に恵まれ、古くからの海人や周辺陸地の人々の活動、それに伴う習俗、神話や伝説、そして古墳なと?の諸遺跡の存在にみられるように、興味深い話題に事欠きません。さらには、この海域は、アシ?ア大陸と日本列島との交通の要衝て?あるは?かりて?なく、古来、たとえは?、南方から列島を北上する、いわゆる「貝の道」の通路にもあたっていました。文字通り、文明の十字路た?ったといえましょう。したか?って、この周辺は、文明の交流や発展を考える格好の材料といっても過言て?はないて?しょう。

このシンホ?シ?ウムにおいては、広範な視野から、沖ノ島とその周辺海域を捉え、その世界史的な意義まて?考えてみようと思います。そのことは、必然、世界遺産としての意義をも考えてみることになるて?しょう。最後に、このシンホ?シ?ウムを開催するに際しまして、こ?協力いたた?きました関係各位に心よりお礼申し上け?ます。

シンポジウム講師のプロフィール (五十音順)

川勝守(かわかつ・まもる)

1940年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。九州大学文学部教授を経て、現在、大正大学教授・

九州大学名誉教授。文学博士。『明清江南市鎮社会史研究』『日本近世と東アシ?ア世界』『聖徳太子と東アシ?ア世界』なと?著書多数。

小林道憲(こばやし・みちのり)

1944年福井県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、福井大学教授・麗澤大学客員教授。専攻、哲学・文明論。

『生命と宇宙』『二十世紀とは何て?あったか』『文明の交流史観』『古代日本海文明交流圏』なと?著書多数。

高倉洋彰(たかくら・ひろあき)

1943年福岡県生まれ。九州大学大学院文学研究科博士課程満期退学。九州歴史資料館を経て、現在、西南学院大学教授・九州

考古学会会長・九州国立博物館評議委員・中国吉林大学客員教授なと?。文学博士。『弥生時代社会の研究』『日本金属器出現期の

研究』なと?著書多数。

西谷正(にしたに・ただし)

1938年大阪府生まれ。京都大学大学院修士課程修了。奈良国立文化財研究所、福岡県教育委員会を経て九州大学助教授、教授。

現在、九州大学名誉教授・伊都国歴史博物館館長・韓国伝統文化学校招聘教授・日本考古学協会会長なと?。『日本古代史大辞典』

(共編)なと?著書多数。

服部研二(はっとり・けんじ)

1948年福岡県生まれ。明治大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、香蘭女子短期大学教授。専攻、文明学。現在、主として

イキ?リス諸島の先史文化を研究。『天からの洪水--アトランティス伝説の解読』(訳書)なと?著訳書10冊。

平井正則(ひらい・まさのり)

1943年大分県生まれ。東京大学理学研究科大学院修了(理学博士)。福岡教育大学教授(天文学・理科教育・天文学史)。2003年

1月、小惑星9333が「hiraimasa」と命名される。国際天文連合(IAU)恒星スペクトル(29分科会)、天文学史(41分科会)

各分科会会員。

吉村作治(よしむら・さくじ)

1943年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。現在、早稲田大学客員教授(工学博士)。

66年、アシ?ア初となるエジプト調査隊を組織しエジプト全土をゼネラル・サーベイ。以来、40年にわたり発掘調査を継続して

いる。専門はエジプト考古学・比較文明学。

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[基調講演] 世界遺産から見た沖ノ島

吉村 作治

私は沖ノ島の専門家て?はない。しかし沖ノ島を中心にある宗像大社を是非、世界遺産に登録したいと願っている

ひとりた?。

そもそものきっかけは、早稲田大学か?北九州市に研究所を設立する時に、研究室を持たないかと言われたこと

て?あった。そこて?古代エシ?フ?トの研究をと言われたのた?か?、古代エシ?フ?ト研究・調査は東京・早稲田て?しっかり

とやっているし、今から始めるとなれは?何か新しいことをやるへ?きた?ろうと考えた。せっかく北九州て?やるなら

北九州にちなんた?ことをと思い周囲の方々に聞いたところ、ほとんと?の方か?沖ノ島研究を

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