比較文明学会第25回大会概要
大会テーマ:「文明と世界遺産」
比較文明学会第25回大会概要
*正式プログラムは8月下旬に各会員に送付されます。
<テーマ趣旨>
「世界遺産」という概念は、1960年代にアスワン・ハイダムの建設にともなって水没の危機に瀕したヌビア地方の遺跡を救済するため、ユネスコが世界に呼びかけたキャンペーンが契機となり生まれた。人類共通の財産であるとされる「世界遺産」は、国家はおろか、文明の壁さえも越えていく概念であり、価値観である。
人類がこのような価値観を見出して約40年後の今日、日本ではこの「世界遺産」に高い関心が寄せられている。今大会では日本の世界遺産について現場からの報告をとりあげる。それらの日本の文明を体現する遺産を「世界遺産」と位置づけることによって、おのずから開かれるべき比較文明学への展望を行ないたい。
日 程:2007年11月10日(土)〜11日(日)
場 所:早稲田大学 戸山キャンパス(東京都新宿区戸山1丁目)
実行委員長:吉村作治(サイバー大学学長・早稲田大学客員教授)
交 通:地下鉄(東京メトロ)東西線「早稲田」駅より 徒歩6分
プログラム:
第1日:9:00 受付開始
9:00〜10:40 役員会
10:100〜12:00 開会・総会
13:00〜14:00 基調講演
伊東俊太郎・比較文明学会名誉会長 「マヤ文明とエジプト文明」
14:00〜14:30 質疑応答
15:00〜14:00 公開シンポジウム「文明と世界漉産」
比較文明学から見た世界遺産(海外)(日本)
コーディネーター:吉村作治、近藤二郎
パネリスト: 服部英二、松本亮三、服部研二、杉田繁治、中川武、人見良典他
18:30〜20:30 懇親会 <会場 早稲田奉仕園リバティホール(奉仕園会館地下1階)>
第2日:9:30 受付開始
10:00〜11:30 一般研究発表(第1部会)
13:30〜16:00 一般研究発表(第2部会)(第3部会)
【一般研究発表】
※部会、発表順等の詳細は近日中にHPに掲載します。
■世界遺産におけるSettingの概念 赤坂 信(千葉大学)
■東アジアにおける医学の歴史 管見 家本 誠一
■自然遺産とトイレ問題一屋久島の事例を中心にして 上 幸雄(サイバー大学)
■トインビーの「世界国家」と「世界教会」 奥泉 高志(麗棒大学)
■伊東俊太郎氏の文化五革命説と「人類史教育」確立の必要性 川辺 誠(群馬県公立小学校)
■「死」との向き合い方について一古代エジプト人から学べること 菊地 敏夫(サイバー大学)
■台湾蘭喚・ヤミ族の伝統的作陶技術 斎藤 正憲(早稲田大学本庄高等学院)
■徳輿里高句麓壁画古墳被葬者の出自について一黒犬図と墓主像を中心に 阪口 有美子(龍谷大学)
■ボリビア・アマゾンの古代文明の特徴と他文明との比較について 実松 克義(立教大学)
■文明と保存科学一古代エジプトの世界遺産を例として 西坂 朗子(サイバー大学)
■カンボジア・アンコール地域石造遺構の建造技術
古代エジプト・ギリシア・ローマ建築との比較研究 西本 真一(サイバー大学)
■近代におけるアイデンティティの形成とそれがもたらす諸問題について 平田 一郎(関西外国語大学)
■古代エジプトビールの比較文明的考察 吉村 作治(サイバー大学・早稲田大学)