三浦伸夫著『こころをよむ 数学者たちのこころの中』(NHK出版)
三浦伸夫会員の著書が出版されましたので、お知らせいたします。また後段に他2冊の書籍についてもリンクがございますので、ご覧ください。
三浦伸夫 著 『こころをよむ 数学者たちのこころの中』、NHK出版、2022年1月。
数学者たちがどのような想いで数学に取り組んだのか。その中から何が見えて来るのかを人物を中心に述べる。縦書きで、数式はほとんど出て来ず、数学の苦手な人にも読める内容。2020年1-3月のNHKラジオ第2放送のテクスト。第1章、第8章、第10章がお薦め。(会員によるご紹介文)
「数学」という深淵な謎に魅了された、天才数学者たちの数奇な人生の物語
「数学なんていったい何の役に立つの?」学生時代、多くの人がそう感じ、苦手にしてきた「数学」。その数学に、なぜ数学者という人たちは夢中になるのだろうか。
数学者というと、“孤高の天才”や“奇異な人”のようにイメージされることもあるが、実際には、それぞれの人生の課題に思い悩み、ときに時代や社会に翻弄されながらも、数学という深淵な謎に真摯に取り組み、何よりも数学を純粋に楽しんだ、とても人間味あふれる人たちだった。
歴史上、偉大な成果を生み出してきた古今東西の天才数学者たちの数奇な人生を読み解きながら、そんな数学者たちのこころの深層に迫る。また、彼ら・彼女らの数学への取り組みをたどることで、「役に立つ」ことが必ずしも目的ではない、数学という学問そのものの魅力についても考えていく。
数学史にまつわる著書・訳書を数多く手掛けてきた著者による、人が何かを学ぶことについても深く考えさせられる、ユニークな数学者列伝。(NHK出版ホームページより引用)
目次
1.和算文化:算額
2.ピュタゴラスの定理は誰のもの:ピュタゴラス
3.論証数学の始まり:エウクレイデス(ユークリッド)『原論』
4.すべてはアラビア数字から始まる:フワーリズミーとオマル・ハイヤーム
5.商人から数学へ:フィボナッチという名で知られるピサのレオナルド
6.「神は数学者」:ケプラー
7.世俗と信仰の中で:パスカル
8.バロックの万能人:ライプニッツ
9.魔女から聖女へ:イタリアの女性数学者アニェージ
10.女性数学雑誌:『レイディーズ・ダイアリー』と数学愛好者たち
11.熱き数学者:フランス革命期の数学者フーリエ
12.東欧から生まれた幾何学世界:ボヤイ・ヤーノシュ
13.数の魔術師:インドの数学者ラマヌジャン
出版社 : NHK出版
出版日 : 2022/1/1
言語 : 日本語
ページ数 : 188ページ
ISBN-10 : 414911045X
ISBN-13 : 978-4149110455
・三浦伸夫著『文明のなかの数学―数学史記述法・古代・アラビア』、現代数学社、2021年5月
・J. ステドール(三浦伸夫訳)『ステドール 数学の歴史』、丸善出版、 2020年2月