J. ステドール(三浦伸夫訳)『ステドール 数学の歴史』(丸善出版)
三浦伸夫会員の訳書が出版されましたので、お知らせいたします。
J. ステドール(三浦伸夫訳)『ステドール 数学の歴史』、丸善出版、 2020年2月。
従来の数学史は過去の数学がいかに現代数学に貢献したかを記述するものが多数を占めてきた。しかし本書では、「数学史」を歴史学の一分野として捉え、過去の数学をその時代の文脈の中で解釈することの重要性を具体的に提示する。数学の歴史を、数学を学ぶ少女たち、数学者を支援するパトロンなど、数学内容というよりも人々を中心に記述しており、通常の数学史書では遭遇しない内容となっている。縦書きハンディな書で、数学的内容にはあまり触れない。(会員によるご紹介文)
第1章 数学:神話と歴史
フェルマとフェルマの最終定理/象牙の塔の歴史/飛び石の歴史/エリートの歴史
第2章 数学とは何か、そして数学者とは誰なのか?
算の意味をたどる/「数学」の意味をたどる/数学とは何か?/数学者とは誰なのか?
第3章 いかにして数学的アイデアは広まるのか?
脆弱性、希少性、曖昧性/時を経た保存/距離を隔てた保存/人々を忘れない
第4章 数学を学ぶ
バビロニアの教室/カンブリアの教室/少女たち/独学者たち/一体なぜ数学を学ぶのか?
第5章 数学者としての生活
パトロン体制の類型/経済的支援からプロ意識へ/学術機関、出版物、会合
第6章 数学内容に入る
再解釈/誰が最初に・・・?/正しくする
第7章 数学史記述法の発展
出版社 : 丸善出版
出版日 : 2020年2月3日
言語 : 日本語
ページ数: 152ページ
ISBN-10 : 4621304852
ISBN-13 : 978-4621304853