比較文明学会第36回大会概要

                                                           2018年5月10日
比較文明学会会員 各位
                                    大会実行委員会委員長 鬼頭 宏(静岡県立大学)

                大会テーマ:「文明と観光——新たな文明モデルをめざして——」

 本学会が1983年に設立された根底には、「環境破壊、資源の枯渇、国家や民族の対立など、深刻な課題を抱えながらグローバル化していく人類社会の未来を真剣に考え、人類がたどるべき新たな道標を作りあげなければならないという使命感」がある(比較文明学会ホームページ)。現在の世界は、成長と豊かさの実現と引き換えに、文明と人類生存の持続可能性が問われるほど切羽詰まった状況に立たされている。しかし学会設立当時とは異なって、先進国では人口減少が始まり、技術、思想、ライフ・スタイルなどの面で、次世代の文明に結びつく革新的な変化が起きているのも事実である。しばしばIndustry 4.0あるいはSociety 5ということばで示されるが、世界はどのような文明を築こうとしているのだろうか。
 今、日本では、大都市地域はもちろん、人口減少に直面する地方はどこでも、交流人口の増加、収入の増加、地域活性化をめざして、観光客の誘致に力を入れている。静岡県でも2つの県立大学が、それぞれ2019年度に観光学のコースを開設する準備を進めている。しかし観光振興は、経済成長、地方創生だけを目的に行われるだけでよいのだろうか。
 われわれは、観光振興を通じて地域の環境、資源、人材を活用し地域創生をめざすとともに、新しい文明モデルを提唱すべきではないかと考え、「文明と観光」というテーマを設定した。国連が進める持続可能な開発目標(SDGs)はもとより、企業活動においても、環境・CSRを越えて、幅広いSDGs経営が求められる時代である。
 静岡県には、「世界一美しい湾クラブ」に加盟する駿河湾があり、100の「美しく品格のある邑」がある。「富国有徳の理想郷」美しい“ふじのくに”の実現を目指す静岡県において、観光振興を通じて、新しい価値観、新しいライフ・スタイル、新しい地域コミュニティのあり方を提唱し、新しい文明の構築をめぐって討論することを提案する

  1. 日 程:2018年10月13日(土)~ 14日(日)
  2. 場 所:静岡県立大学草薙キャンパス(静岡県静岡市駿河区谷田)
  3. 大会プログラム: 8月ごろに大会プログラムを郵送します。また、比較文明学会ホームページ(http://www.jscsc.gr.jp/index.do)上にも掲載します。
  4. 【大会1日目 2018年10月13日(土)】
    10:00~12:00 役員会
    13:00~ 受付開始(参加費:3,000円)
    13:30~17:00 基調講演・シンポジウム
    17:00~18:00 総会
    18:30~20:00 懇親会(会費:一般会員6,000円、学生会員3,000円を予定)
  5. 【大会2日目 2018年10月14日(日)】
    9:00~ 受付開始
    9:30~11:00 個人研究報告 I
    11:10~12:40 個人研究報告 II
    13:45~15:30 事例報告(仮題:地域資源を活用した観光)
  6. 連絡先
    〒420-0839 静岡県静岡市葵区鷹匠3-6-1 もくせい会館2階
     静岡県立大学グローバル地域センター内 第36回比較文明学会大会実行委員会事務局
    担当: 市川
    電話: 054-245-5600
    Eメール:jscsc36th@gmail.com