中牧弘允『ひろちか先生に学ぶこよみの学校II』

発売日: 2017年08月24日
出版社: つくばね舎
発行形態: 単行本
ページ数: 224p
ISBNコード: 9784924836846
本体価格:1500円

こよみを知り、こよみを通して世界の民俗を知る一書。『ひろちか先生に学ぶこよみの学校」の続編。前書を継いで、古代〜現代の世界各地のこよみをわかりやすく平易に紹介。本書では特に、芸術普及に果たしたカレンダーの役割にも言及、まことに、暦は、多彩であり民族の知恵の結晶である。

目次

まえがき 2
第1章 こよみのしくみ 9
 第1話 数え年と満年齢─仏紀のちがいもしかり/10
 第2話 十二支の申─猿文化の古今東西/14
 第3話 十干の丙─「ひのえ」のいわれ/18
 第4話 六曜の功罪─顕在的機能と潜在的機能/22
 第5話 インドネシアの「五曜」─市の日にかかわる循環/27
 第6話 月齢の記号─4個が主流/32

第2章 旧暦・日本の暦 37
 第7話 日和見と日知り/38
 第8話 三嶋暦—京暦に次ぐ古い伝統/42
 第9話 渋川春海と麻田剛立—江戸前・中期の天文学者/46
 第10話 間重富と高橋至時—寛政暦を作った大坂人/50
 第11話 間重富関係資料が重要文化財に/54
 第12話 田中久重の万年時計/58

第3章 こよみとアート 63
 第13話 日本の四季絵・月次絵—四季耕作図への展開/64
 第14話 西欧の月暦画|暦と絵画の組み合わせ/69
 第15話 浮世絵に描かれた伊勢暦—女弁慶と山海愛度図会/74
 第16話 海を渡った浮世絵カレンダー—横浜の川俣絹布製錬/78
 第17話 イギリスの四季絵・月次絵—ケイト・グリーナウェイのカ レンダー/83
 第18話 化粧品会社の美容暦─暦と絵画の組み合わせ/88
 第19話 西洋絵画をひろめた壁掛けカレンダー─旗手はルノアール/92
 第20話 アンデスの月次絵─ペルーのレタブロ暦/96

第4章 年(とし)と季節にちなむ慣習と伝統 101
 第21話 オランダ正月/102
 第22話 台湾の元宵節─台湾燈節と十份天燈/106
 第23話 バレンタインデー─繁殖力の復活/110
 第24話 サツキとメイ—日付や曜日に由来する命名/114
 第25話 母の日から生まれた父の日/118
 第26話 入梅と半夏生─梅雨時の雑節/122
 第27話 和菓子の水無月─暑気払いと厄除け/126
 第28話 夏至の食べ物─和食レストラン「こよみ」を訪ねて/130
 第29話 海の日と山の日/134
 第30話 山の日のルーツ—─国際山岳年と地球サミット/138
 第31話 二一〇日と二二〇日—野分の季節/143
 第32話 七五三─明治以降に創られた伝統/147
 第33話 薮入りとお仕着せ/151
 第34話 「こよみ」を名乗る美容室やレストラン/155

第5章 ユニークなカレンダー 159
 第35話 現存する世界最古の暦/160
 第36話 現存する日本最古の暦/164
 第37話 南部の絵暦—絵文字と記号の組み合わせ/168
 第38話 沖縄の砂川暦—干支や日の吉凶を記号に/173
 第39話 台湾原住民族の絵暦—ブヌンの祭事暦/177
 第40話 中国彝族の古暦—1年を10ヵ月/18ヵ月とする太陽暦/181
 第41話 スマトラのバタク暦—サソリが厄日のしるし/186
 第42話 カメルーンの暦─焼畑農耕民の季節観/191
 第43話 雪国カレンダー/196
 第44話 4月始まりのカレンダー/200
 第45話 一〇〇年カレンダー—日々これ累積なり/205
 第46話 一ヵ月分の日めくりカレンダー—反復は力なり/209
 第47話 暦文協オリジナル・カレンダー─地球時代に必須のアイテム/213
 第48話 こよみの明るい末路—破棄・再利用・保存/218

あとがき222