比較文明学会 第34回大会プログラム(仮)
日程:2016年11月5日(土)、6日(日)
会場:同志社女子大学 今出川キャンパス
大会テーマ:新しい「文化の都」構築に向けて
大会趣旨:
地球上さまざまな文明が文化の都を築き上げてきた。それぞれの都にそれぞれの文明の核となる知恵が凝縮されている。かつてないグローバル化と多様化の波にさらされて、文化も価値観も漂流し、とかく方向を見失いかねない今日こそ、心のよりどころとなる文化の都をいかに構築することができるかが、問われている。
混迷のときは「温故知新」の言葉に立ち戻りたい。本大会は、古今東西の文化の都からどのような知恵を借りて、どのような形で新しい文化の都の構築に生かせるか、「故」と「新」を軸にしつ、「新」によりエネルギーを注いで、大いに議論を交わしたい。
大会スケジュール
【大会第1日 2016年11月5日(土)】
9:30 受付開始
10:00〜11:00 役員会
11:00〜12:00 開会・総会
13:30〜18:00 公開シンポジウム(国際京都学協会と共催)
「京の都 伝統と創造の場とその心」
19:00〜21:00 懇親会
【大会第2日 2016年11月6日(日)】
10:00〜12:30 個人研究発表
13:30〜16:30 公開シンポジウム
「文化の都の古今東西、そして未来」
初日公開シンポジウムのテーマと趣旨(国際京都学協会と共催)
テーマ:京の都 伝統と創造の場とその心
趣 旨:
京の都に住まう人々は、時代の激しい変化の潮流にのまれながらも、常に次世代に目を向け、さまざまな外来文化と共存し、その時々の文明や社会システムに適応してきた。都人は継承してきた文化をそのまま保持するというネガティヴな姿勢ではなく、新時代に対応するポジティヴな行動を展開してきたといえる。そして今日では、世界の人々が訪れたい「都」のナンバーワンとしての地位を確立し、訪問客は多くの観光資源を体験している。
本シンポジウムでは、外国人観光客で賑わう祇園界隈という「場」で五感を研ぎ澄ませながら人々が体験する都の文化を支えてきた「京舞井上流」の世界について五世井上八千代氏、「和食の世界」について料亭菊乃井の村田吉弘氏に実践者としての「心」を語ってもらい、それをふまえ情報人類学者の奥野卓司氏がその伝統と創造の場を俯瞰し、そうした文化を生み出すエネルギーについて講演する。
そして当日の参加者ともコミュニケーションを取りながら、「文化の都、京都の未来」に何を受け渡していくかを探しあてることができたら幸いである。
タイムスケジュール
13:30~13:40 開会の挨拶と司会進行(原田憲一 至誠館大学学長)
第1部 講演
13:40~14:20 講演1:井上八千代氏(京舞井上流五世家元)(40分間)
「京舞井上流について」(仮題)
14:20~14:30 一般参加者との質疑応答
14:30~14:40 休憩
14:40~15:20 講演2:村田吉弘氏(料亭菊乃井主人)(40分間)
「和食について」(仮題)
15:20~15:30 一般参加者との質疑応答
第2部 講演とパネルディスカッション
15:40~16:20 講演:奥野卓司(関西学院大学教授・情報人類学)(40分間)
「京の都 伝統と創造の場とエネルギー」(仮題)
16:20~16:25 休憩
16:25~16:40 コメント1:石毛直道(国立民族学博物館名誉教授)
16:40~16:55 コメント2:中牧弘允(吹田市立博物館館長、比較文明学会関西支部長)
16:55~17:30 パネルディスカッション&一般参加者との質疑応答
17:30 閉会の挨拶(松本亮三 東海大学教授、比較文明学会会長)
2日目公開シンポジウムのテーマと趣旨
テーマ:文化の都の古今東西、そして未来
趣 旨:
中国文明・日本文明・西欧キリスト教文明・イスラム文明などの代表的な文化の都を熱く/冷やかに語る研究者を招き、文化の都の歴史を振り返りつつ、それぞれの文明における文化の都の知恵とはなにか、それらの知恵を新しい文化の都の構築にどう生かせるかを中心に語ってもらい、フロアの参加者とともにディスカッションしていく。
タイムスケジュール
13:30~13:40 開会の挨拶と趣旨説明、シンポジスト紹介
第一部 シンポジスト発表(各20分)
13:40〜14:00 妹尾達彦 中央大学教授 (長安)
14:00〜14:20 鈴木 董 東京大学名誉教授 (イスタンブール)
14:20〜14:40 南川高志 京都大学教授 (ローマ)
14:40〜15:00 井上章一 国際日本文化研究センター教授 (京都)
15:00〜15:20 コメント 松本亮三 東海大学教授、比較文明学会会長
15:20〜15:30 休憩
第二部 質疑応答とディスカッション
15:30〜16:00 シンポジストによるディスカッション(松本会長コメントに沿って)
16:00〜16:30 質疑応答
司会進行 小倉紀藏 京都大学教授