比較文明学会第27回大会プログラム(1)

比較文明学会第27回大会プログラム

大会テーマ:「収奪文明から還流文明へ」

<テーマ趣旨>
500年前、世界を覆い始めた近代文明は今日、ついに全ての人類の脅威となった。
人類を脅威に曝しているのは、近代文明が内蔵するきわめて高い収奪性にある。行き過ぎた収奪性は文明そのものを自滅へと導く。人類は、そうした収奪文明と決別し、過度の収奪性を抑制する互恵性と平等性にもとづく、新たな文明のもとで生きる道を選択しなければならない。
新しい文明を私たちは「還流文明」と呼ぶ。それはもらう一方で返すことを忘れない互恵的な文明である。こうしたあるべき文明の創造に向けて、まず文明そのものの本質を問い、その文明そのものが育んできた知恵を検証し、文明の究極ともいえる近代文明が内蔵している収奪性の行状を明らかにした上で、「還流文明」を新たな文明として、広く社会に提言してゆきたい。

※大会には、会員以外の方にもご参加いただけます。
公開講演会は資料代不要です。また、2日目の自由論題、テーマ部会、映画+シンポジウムにご参加いただく場合、会員以外の方は、参加費は不要ですが資料代として500円頂きます。多くの方々のご参加を心よりお待ちしております。

(1) 日   程:2009年11月28日(土)~29日(日)
(2) 会   場:立教大学池袋キャンパス7号館、8号館(東京都豊島区)
(3) 交   通:JR山手線・埼京線・高崎線・東北本線、東武東上線、西武池袋線、地下鉄丸ノ内線・有楽町線・副都心線「池袋駅」下車。西口より徒歩約7分。
(4) 実行委員長:阿部珠理(立教大学)
(5) プログラム:
第1日 9:30 受付開始(8号館2階)
10:00~11:00  役員会
11:10~12:00 開会・総会
13:30~14:30 基調講演 染谷臣道(麗澤大学)(8201教室)
14:30~15:00 質疑応答
15:30~18:30 公開シンポジウム「収奪文明から還流文明へ」(8201教室)
パネリスト 森 孝一(同志社大学)、鬼頭 宏(上智大学)
宮治美江子(東京国際大学)、北山晴一(立教大学)
コメンテーター 染谷臣道(麗澤大学)
司会 松本亮三(東海大学)
19:00~21:00 懇親会[会場:立教大学第一食堂]
(会費:一般会員6,000円、学生会員3,000円)

第2日   9:30 受付開始(7号館1階)
 10:00~12:00 自由論題A、B、C、D、E
 13:00~15:00 テーマ部会A、B、C
 15:00~17:00 テーマ部会D、E、F
 13:00~17:00 映画「久高オデッセイ」上映・パネルディスカッション

自由論題報告A~E(10:00ー12:00)

自由論題A……座長:保坂俊司(中央大学)[7号館7201教室]
「宗教の現代的諸相—GLA総本部の事例から」渡邉典子(立教大学・院)
「法華経信仰における法施—共生の観点から」川嶋英彦(財団法人 印旛郡市文化財センター)
「インドネシアのイスラム教—自由主義・原理主義その理想と現実」加藤久典(大阪大谷大学・非常勤講師)

自由論題B……座長:服部英二(麗澤大学)[7号館7202教室]
「『汚い』『不規律』『弱い』という言説—日清戦争に従軍した兵士の中国観」楊 沛(立教大学・院)
「中国改革開放の陰の諸問題—文明視点からの分析」王 偉彬(広島修道大学)
「オランダ東インド会社の商館ネットワーク」奈良修一(財団法人 東方研究会)

自由論題C……座長:杉田繁治(龍谷大学)[7号館7203教室]
「『伊東俊太郎氏の文化五革命説』と染谷臣道氏ご指摘の『還流文明』について、『人類史教育』確立の視点からの考察」川辺 誠(群馬県公立小学校)
「ローカル・テクノロジー論—収奪技術から還流技術へ」石塚正英(東京電機大学)
「人類文明のモデリング・シミュレーション試論」池田 誠(東洋大学)

自由論題D……座長:小林道憲(福井大学)[7号館7301教室]
「社会組織構造の変遷の日本モデル」若林晃央(京都大学・院)
「≪個人化≫と≪社会的再生産≫との共存時代」平林豊樹(岐阜聖徳学園大学)
「ホワイトヘッドの認識の2類型と今日の世界」真島隆雄(講真館代表)

自由論題E……座長:北山晴一(立教大学)[7号館7302教室]
「近代医療の『収奪』性と『還流』性」宮嶋俊一(大正大学・非常勤講師)
「国立劇場の設立過程—創られた伝統としての歌舞伎」梅原宏司(立教大学・院)
「フアン・ルルフォの旅行記と写真—ことばとまなざし」仁平ふくみ(立教大学・院)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です