第22回全国大会へ向けた九州支部幹事打ち合わせ

比較文明学会第22回全国大会 

下打ち合わせの要約

概要

今回の打ち合わせでは、全国大会のテーマの絞り込みがなされた。

ポイントは以下の3点。

1. 21世紀の新しい文明像を探る

2.「教育」との関連を持たせる

3. 特定の宗教に依存しない

詳細

 まず1.に関してであるが、これまでの比較文明学会全国大会において環境をテーマにしたものがないので、その意味においても今大会で環境をテーマにすることは十分意義のあることとの合意がなされた。環境を軸にした新しい文明像の構築という点で、これまでの人間中心主義(humanism)から脱却し、共生主義(symbioticism)による文明構築が提案された。共生主義による文明とは人間と自然とが調和的に共生できる文明を指す。現在行われている現象解決型の環境問題への取り組みには、こうした理念の存在が欠けている。このシンビオティシズムこそが、21世紀において共有されるべき理念である。

 新しい理念の共有という点では教育との関わりを密にすべきである。この観点から、北九州市市長や教育委員会を巻き込んだ展開が可能となるであろう。特に市長に関しては、環境問題に関する講演を依頼することも選択肢のひとつである。また、市と文科省との人脈を考えると、教育の専門家として文科省関係者を招くことも考え得る。

 梅原猛先生に講演の依頼を考えているが、梅原先生の文明論ではどうしても仏教思想が入り込んでしまうという難点がある。これは前述した教育との関連からみても、問題があると考えられる。よって、特定の宗教に依らない文明論を展開できるゲストの候補として、安田喜憲氏、松井孝典氏、C.W.ニコル氏の名前が挙がった。

 以上が今回の打ち合わせで交わされた議論の要約であるが、成果としてはテーマに関して絞り込みができたということ、それに伴いゲストの候補者が具体的にあげられたという点である。まずは、大会のテーマをはっきりさせなければ動きようがない、という考えのもとで今回の打ち合わせが進行し、以上のようにテーマの絞り込みが行われた。

以上

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です